中国が東海の一部海域の200カイリを超える大陸棚の境界画定案を提出するのには十分な科学的,法的根拠がある
国家海洋情報センター 李金蓉

  2012年9月16日、外交部は、わが国政府が「国連海洋法条約」(以下「条約」という)で設置された大陸棚限界委員会(以下委員会という)に東海の一部海域の200カイリを超える大陸棚の境界画定案を提出することを決定したと発表した。

  一、「条約」によって与えられた境界画定案提出の権利

  「条約」第76条は、沿岸国の大陸棚が領海の幅を測定するための基線から200カイリを超えて延びている場合には、200カイリを超える大陸棚の限界を主張する申請を委員会に提出することができると明確に定めている。

  つまり、「条約」は一国の大陸棚が領海の幅を測定するための基線から200カイリを超えて延びている場合には、200カイリを超える大陸棚の権利を主張する権限があると定めている。その権利について要求を出す沿岸国は、「条約」に定められた一連の科学的技術的基準に基づいて、その大陸棚の外側の限界の設定に関する情報資料、つまり大陸棚の境界画定案を委員会に提出しなければならない。したがって、中国政府には200カイリを超える大陸棚の境界画定案を提出する権利がある。政府が「条約」の規定に基づいて、委員会に境界画定案を提出するのは、わが国の東海の一部海域での権利の主張を示すとともに、「条約」がわれわれに与えた権利でもある。

  二、十分な科学的根拠があるわが国の境界画定案

  地質調査は、東海の大陸棚が中国東部の大陸と構造上、一つのものに属しており、両者は共通の古い陸核(nuclear area)をもつことを示している。沖縄トラフは東海陸架(shelf)と地質的特徴が著しく異なる。急激に減じる地殻の厚さ、磁気の異常なストライプ、高い熱流値などだ。岩石学、地球化学およびアイソトープ年代学などの総合的分析は、沖縄トラフの海底の岩石がすでに大洋性岩石の特徴をもつことを示している。地質学、地球物理学的特徴は共に、沖縄トラフがすでに発生期海盆(nascent ocean)の進化段階にあり、背弧海盆(back-arc basins)から進化した発生期海盆であることを示している。

  このほか、東海陸架の地殻は厚さ約30㌔で、大陸地殻の性質に属する。東に向かって地殻の厚さがめだって減じ、沖縄トラフでは12㌔前後まで薄くなる。下部地殻と中部地殻の厚さがめだって薄く、発生期大洋地殻の性質をもっている。

  以上をまとめると、東海陸架は安定した大陸地殻で、一方沖縄トラフは上部マントルが上昇し、地殻が急激に薄くなっていることから、トラフの中央、南区間軸部の中央地溝帯に新しい大洋地殻が形成されている。東海陸架、東海大陸棚斜面〈slope〉と沖縄トラフは非活動的大陸縁辺部(passive continental margin)を構成し、東海の大陸棚は自然に沖縄トラフで終わっている。中国東海の大陸棚が沖縄トラフまで自然延長していることには十分な科学的根拠がある。

  三、十分な法的根拠があるわが国の境界画定案

  「条約」の第76条は、「沿岸国の大陸棚とは、当該沿岸国の領海を越える海面下の区域の海底及びその下であってその領土の自然の延長をたどって大陸縁辺部の外縁に至るまでのもの又は、大陸縁辺部の外縁が領海の幅を測定するための基線から二百カイリの距離まで延びていない場合には、(当該沿岸国の領海を越える海面下の区域の海底及びその下であって)当該基線から二百カイリの距離までのものをいう」と定めている。

  200カイリを超える場合には、第4―6項に定められた公式線および2本の制限線に従って、200カイリを超える大陸棚の外側の限界線を設定することができる。

  科学的証拠は、東海の大陸棚は中国大陸と性質が同じで、「条約」第76条の自然の延長の原則にかなうことをすでに示している。そして東海陸架の幅も、中国の領海の幅を測定するための基線から200カイリを超えている。中国には「条約」の関連条項に依って、200カイリを超える大陸棚を主張する権利がある。「条約」によると、200カイリを超える大陸棚を主張する場合、沿岸国は「条約」第76条第4―10項の定めるところにより、委員会に200カイリを超える大陸棚の外側の限界線を決めた境界画定案とそれをサポートする科学、技術データを提出することになっている。第76条第4―10項に定められたルールも、東海の大陸棚が沖縄トラフまで延長できることを証明している。したがって、わが国が同境界画定案を提出することには十分な法的根拠がある。

  四、200カイリを超える大陸棚の限界の最終的確定

  「条約」の関連規定によると、境界画定案が委員会に提出された後、最終的に200カイリを超える大陸棚の外側の限界線が確定するまでには以下のステップを経る必要がある。

  第一、200カイリを超える大陸棚に権利があることを主張する沿岸国が、それぞれの状況に基づいて、委員会に正式な境界画定案を提出する。一部の区域でも、すべての区域でもよい。単独で提出しても、いくつかの国が共同で提出してもよい。

  第二、各沿岸国が境界画定案を提出した時期の前後に従って順番を付け、順番が来た時、提出国が境界画定案について陳述する。境界画定案にかかわる区域に主権の紛争がなければ、委員会は沿岸国が設定した外部大陸棚の外側の限界線に十分な科学的技術的根拠があるか否かについて審査する。当該区域に主権の紛争がある場合、委員会は審査をしない。

  第三、委員会は提出された資料を審査した後、「勧告」の方法で、沿岸国から提出された大陸棚延長の主張について、認定、一部認定または否認の決定をする。

  最後に、沿岸国はこの勧告に基づいて大陸棚の外側の限界を設定する。沿岸国がこれらの勧告を基に設定した大陸棚の限界は最終的なものとして、拘束力をもつ。

  つまり、わが国が境界画定案を提出し、東海の一部海域における権利の主張を発表したが、この限界線についてはまだ委員会が審査して、勧告を出す必要があり、この勧告を基に決められた200カイリを超える大陸棚の外側の限界こそが、わが国がこの区域において主張する最終的な権利となる。

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